最近、「飲む点滴」「飲む美容液」として注目を集めている「甘酒」。スーパーやコンビニでも様々な種類の甘酒を見かけるようになりましたね。
甘酒には、主に「米こうじ甘酒」と「酒粕甘酒」の2種類があるのをご存知ですか? 酒粕甘酒は、文字通り酒粕を原料に作られ、砂糖で甘みを加え、微量のアルコールを含むものもあります。
一方、今回ご紹介したいのは「米こうじ甘酒」です! 米と米こうじを発酵させて作るため、砂糖を一切使っていないのに、自然で優しい甘みが特徴。そして、アルコールも含まれていません(製造工程によってはごく微量含まれる場合もありますが、市販されている多くの米こうじ甘酒はノンアルコールです)。
この米こうじ甘酒が、なぜ「飲む点滴」や「飲む美容液」と呼ばれるほど健康に良いと言われているのでしょうか?その秘密を探ってみましょう!
米こうじ甘酒って、どんな飲み物?
米こうじ甘酒は、蒸したお米に米こうじを加えて保温し、発酵させて作られます。この時、米こうじに含まれる酵素が、お米のデンプンを分解して「ブドウ糖」に変えます。このブドウ糖こそが、米こうじ甘酒の自然な甘みの元なのです。
また、たんぱく質はアミノ酸に分解されるなど、様々な栄養素が分解され、体に吸収されやすい形になります。
米こうじ甘酒に詰まった栄養とその働き
米こうじ甘酒には、私たちの体に嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。
- ブドウ糖: お米のデンプンが分解されてできたブドウ糖は、体内に素早く吸収され、脳や体のエネルギー源になります。疲れた時の素早い栄養補給に役立ち、「飲む点滴」と呼ばれる所以の一つです。
- ビタミンB群: ビタミンB1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸、ビオチンなど、様々なビタミンB群を含んでいます。これらは、糖質や脂質、たんぱく質などをエネルギーに変える代謝を助ける働きがあります。疲労回復をサポートしたり、皮膚や粘膜の健康を保ったりすることに関わります。
- 必須アミノ酸: 人間の体内で合成できない9種類の必須アミノ酸のうち、全て、またはその多くを含んでいると言われています。体の組織を作る元となり、筋肉や皮膚、髪の健康維持、疲労回復、免疫機能の維持など、様々な生命活動に関わる重要な栄養素です。
- オリゴ糖・食物繊維: 米こうじ甘酒に含まれるオリゴ糖や、原料由来の食物繊維は、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境を整える働きを助けます。腸内環境が良好になると、便秘解消に繋がるだけでなく、免疫力アップや美肌にも良い影響があると言われています。
- コウジ酸: 米こうじの発酵過程で作られる成分で、美容効果に関わる成分として注目されています。シミの原因となるメラニンの生成を抑える可能性があると言われています。これが「飲む美容液」と呼ばれる所以の一つかもしれません。
- GABA: アミノ酸の一種で、リラックス効果に関わる成分として知られています。ストレス緩和や安眠効果が期待できると言われています。
これらの栄養素がもたらす嬉しい効果
これらの豊富な栄養素を含む米こうじ甘酒には、様々な健康効果が期待できます。
- 疲労回復: ブドウ糖によるエネルギー補給と、ビタミンB群の代謝促進効果で、体の疲れを癒やすのを助けます。
- 整腸作用・便秘解消: オリゴ糖や食物繊維が腸内環境を整え、お通じをスムーズにするのをサポートします。
- 美肌効果: ビタミンB群による代謝促進や、コウジ酸によるメラニン抑制効果により、肌の健康を保ち、透明感のある肌を目指すのを助けます。
- 免疫力アップ: 腸内環境の改善や、様々な栄養素の働きにより、体の内側から免疫力を高めるのを助けます。
- リラックス効果: GABAの作用により、ストレスを和らげ、心地よい気分へと導くのを助けます。
- 栄養補給: 食欲がない時や、夏バテ、風邪などで体力が落ちている時、妊娠中や産後の栄養補給にも、体に優しく栄養を摂れる飲み物として適しています。
飲む際のポイント
体に良い米こうじ甘酒ですが、ブドウ糖が含まれているため、飲みすぎには注意が必要です。1日にコップ1杯(約150ml~200ml)程度を目安に、適量を毎日続けることが大切です。
温めても冷やしても美味しいので、お好みの方法で楽しんでください。豆乳や牛乳で割ったり、生姜やシナモンを加えたりするアレンジもおすすめです。
最後に
米こうじ甘酒は、砂糖不使用なのに自然な甘さがあり、私たちの体に嬉しい栄養素がぎゅっと詰まった、まさに日本の伝統的なスーパーフードです。
毎日の生活に米こうじ甘酒を上手に取り入れて、体の内側から健やかで美しい毎日を目指しませんか?
ぜひ試してみてくださいね!
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