2025年5月31日、それは私にとって記念すべき(?)一日となりました。大阪・関西万博、通算5回目の訪問! そして、高額な(笑)通期パスの元を取るための損益分岐点となる4回目の利用日でもあったのです!お腹の赤ちゃんも妊娠30週を超え、いよいよ臨月が近づいてくる中での、まさに気合の一日。
しかもこの日、ただの万博ではありませんでした。なんと、USJコラボイベント、音楽道EXPO、そして夜空を彩る花火大会という、特大イベントが三つ巴で重なるという、まさにスペシャルデー!その結果、この日の入場者数はこれまでの最高記録を大幅に更新する16万2千人を記録したとのこと…!ひえぇ、想像を絶する混雑です。
そんな阿鼻叫喚(?)の混雑日でも、果たして妊婦は心から万博を楽しむことができたのか?そして、無事に通期パスの元を取るというミッションは達成できたのか!?(笑) 今回は、そんな記録破りの一日を、詳細に、そして赤裸々にレポートいたします!
今日の私:妊娠30週オーバー。お腹はパンパン、体力は通常時の半分以下(体感)。それでも万博愛は誰にも負けない!今日のテーマは「人混みをいかに避け、体力を温存し、最大限の思い出を作るか」。そして密かに「損益分岐点クリア」のプレッシャーも感じつつ…(笑)。
朝の陣!ラッシュ回避と、手荷物検査ガチャの悲劇
5月31日、これほどの混雑が予想される日ですから、朝の戦略は非常に重要です。私は迷わず西ゲート9時入場の予約を選択。なぜなら、東ゲートを利用する際にアクセス手段となる大阪メトロ中央線が、この日は「もはや通勤ラッシュを軽く超えるレベルのカオス」になるとの情報を事前にキャッチしていたからです。満員電車でお腹を押されたりしたら…考えただけでも恐ろしい!妊婦にとって、安全第一。なので、多少遠回りになってもシャトルバスでアクセスできる西ゲート一択でした。
この日は気合を入れて、朝8時過ぎには西ゲートに到着。既にゲート前には、開場を待つ人々の長い列が形成されていました。それでも、なんとか列のやや後ろ目、まずまずのポジションを確保できたかな?と一安心。アーリーゲートオープンは8時50分。ゲートが開くと同時に、期待と興奮に満ちた人々の波が一斉に動き出します。
しかし…!ここでまさかの「手荷物検査ガチャ、大外れ」を引いてしまったのです!私たちが並んだ列の進みが、他の列に比べて異常に遅い…。どんどん他の列の人たちに追い抜かれ、焦りとイライラが募ります。結局、ゲートをくぐって実際に入場できたのは、なんと8時56分。たかが数分、されど数分。この万博において、朝の数分間のロスは、その日一日のスケジュールを大きく左右する致命的なミスとなり得るのです…。あぁ、幸先の悪いスタートに、思わずため息が漏れました。
混雑日の手荷物検査は、本当に運次第。どの列が早く進むかは誰にも分かりません。妊婦さんは特に、焦らず、周囲に注意しながら、自分のペースで進むことが大切です。万が一遅れても、気持ちを切り替えて楽しみましょう!
予約戦争、再び!裏技封じと10分の壁
ゲートを通過し、いよいよ戦場(?)へ。これまでの万博訪問では、入場後すぐに会場内の当日予約機へダッシュし、そこでまず一つ予約を確保。その後、スマホの万博アプリからもう一つ予約を取る、という「当日予約2つ取り裏技」を駆使していました。しかし、非情にも「5月29日の夜あたりから、その裏技が使用できなくなった」という情報が出回っていたのです…!がーん。
情報を信じ、今回は予約機には向かわず、スマホ一本での予約に切り替えることに。しかし、ここにも新たな壁が。なんと、スマホからの当日予約も、ゲート入場から10分が経過しないと予約ボタンがアクティブにならないという時間差(ラグ)は、未だに解消されていなかったのです!アーリーオープンで数分早く入場できたとしても、この10分間の待機時間はあまりにもどかしい!早く!早く予約させてくれー!と、スマホ画面を睨みつけながらやきもきする時間が続きます。
そして10分後、ようやく予約ボタンが押せるように!必死のタップ合戦の末、なんとか19時30分からの人気ショー「アオと虹のパレード」の予約をゲット! アプリの残数表示は既に「△」(残りわずか)になっていたので、本当にギリギリセーフでした。ふぅ…ひとまず、夜の楽しみは確保。でも、朝イチの予約戦争は、以前より格段に厳しくなっていることを痛感しました。
午前中のパビリオン巡り:混雑を避け、新たな発見を求めて
朝の予約ミッションを(なんとか)クリアし、気を取り直してパビリオン巡りへ。今日の目標は、これまでの訪問であまり足を運べていなかったパビリオンを中心に、効率よく見て回ること。そして、何よりも人混みを避けること!
バルト館(ラトビア・リトアニア共同館):ピンクの奇跡とミャクミャク様の受難
まず向かったのは、可愛らしい外観が目を引く「バルト三国館」。こちらでは、ピンク色の服や小物を身に着けていくと、先着で素敵な特典がもらえるというキャンペーンを実施中!私も事前に情報を仕入れ、ちゃっかりピンク色のアイテムを身に着けていきました。館内に入ると、既に入口には特典目当ての人々の列が…。ドキドキしながら並び、なんとか先着50名の中に滑り込みセーフ! ピンク色の可愛らしいオリジナル帽子をいただくことができました。やったー!これは嬉しい記念品です。
館内を見学していると、以前SNSで話題になったミャクミャク様のぬいぐるみが盗まれてしまった事件の後、全国からたくさんのミャクミャク様ぬいぐるみが寄贈され、テーブルいっぱいに飾られていたあの光景を思い出しました。しかし、今日見てみると、そのテーブルの上にはミャクミャク様が2体だけに…。うーん、ちょっと寂しい光景です。まぁ、確かに一時期は、ひこにゃんやら他のキャラクターのぬいぐるみまで置かれ始めて、ちょっとカオスな状態になっていましたからね…。パビリオンの趣旨を考えると、そろそろ線引きが必要だったのかもしれません。ミャクミャク様たちの安住の地はどこへ…。
未踏の地へ!怒涛の小規模パビリオン巡り
バルト三国館を出た後は、この日の朝の貴重なゴールデンタイムを使い、今までなかなか足を運べなかった小規模なパビリオンを中心に、怒涛の勢いで巡っていきます!
EU館・アルジェリア館・カンボジア館:世界の窓を駆け足で
まずはバルト三国館のお隣にあった「EU館」へ。ヨーロッパ連合の多様な文化や取り組みを紹介する展示をサクッと見学。続いて、アフリカ大陸の「アルジェリア館」。独特の音楽と工芸品が印象的でした。そして、東南アジアの「カンボジア館」へ。こちらでは、以前からSNSなどで話題になっていた「生のこしょう」が販売されていると聞いていたので、ぜひ購入したい!と思っていたのですが…残念ながら、私が見た時には店頭に見当たらず、購入を断念。うーん、タイミングが悪かったのかな?またの機会に期待です。
チュニジア館:絶品ホットスナックと、運命のバングルとの出会い
カンボジア館を後にし、次なる目的地は地中海に面した美しい国、「チュニジア館」。こぢんまりとしたパビリオンですが、その奥には思いがけないお宝が眠っていました!館内の展示を一通り見終え、最後のショップエリアに足を踏み入れると…なんと、そこで焼きたての美味しそうなホットスナックが販売されているではありませんか!これは素通りできない!
メニューには料理名がはっきりと書かれていなかったのですが、見た目から判断して、おそらく「チキンサンド」と「ツナのクレープ」だろうと推測し、早速注文。
受け取り、近くのテーブルで一口パクリ…「美味しいー!!」ツナのクレープは生地がもっちり、具材もたっぷりで優しい味わい。これは大当たりです!
私たちが夢中で食べていると、パビリオンのスタッフさんがにこやかにやってきて、「今、この時間に食べるのは大正解ですよ!すぐに1時間待ちくらいの行列になっちゃいますからね」と教えてくれました。ええー!そんな人気だったの!?それを聞いたら、俄然、他の味も試したくなってしまうのが食いしん坊の性(笑)。
結局、残っていた別の種類のスナックも追加で購入してしまいました。どれも美味しかったですが、個人的なナンバーワンは、やはり最初に食べた「ツナのクレープ」!生地と具材のバランスが絶妙でした。
そして、このチュニジア館でもう一つ、運命的な出会いが。スタッフさんに「これもおすすめですよ」と紹介されたのが、美しいチュニジアの伝統工芸品。その中で、繊細な細工が施されたシルバーのバングルに一目惚れしてしまいました。お値段は3500円。うん、これなら手が届く!購入を決めると、なんとその場でおじさんが、アラビア文字で私の名前をバングルに彫ってくれるというサービスまで!「お腹の赤ちゃんの名前かい?」と聞かれましたが、残念ながらまだ赤ちゃんの名前は決まっていないので、今回は自分の名前でお願いしました(笑)。世界に一つだけのオリジナルバングル、最高の記念品になりました。
ちなみに、万博会場内はキャッシュレス決済が推奨されていますが、このチュニジア館のバングルなどの工芸品は現金のみの取り扱いでした!偶然にもお財布にお金を持っていて本当に良かった…。皆さんも、万が一のために多少の現金は用意しておくと安心ですよ。
美味しいスナックと素敵なバングルに大満足し、気づけばチュニジア館でかなり長居してしまいました。でも、こういう出会いとふれあいこそ、万博の醍醐味ですよね!
チリ館・エジプト館・セネガル館・バングラデシュ館:世界の文化をダイジェストで
チュニジア館を後にして、再び世界のパビリオン巡り。お隣の「チリ館」では、ウール100%で作られたという見事な織物が展示されており、その色彩の豊かさと緻密な手仕事に感動。
次はお向かいの「エジプト館」へ。こちらは既に入口に行列ができていましたが、ダメ元でスタッフの方に声をかけると、妊婦優先レーンへと快く通していただけました。本当にありがたい!館内は、四方が巨大なスクリーンに囲まれた映像展示がメイン。古代エジプトの壮大な歴史と、現代エジプトの活気ある姿がダイナミックに映し出され、見応え十分でした。
続いて「セネガル館」。こちらでは、カラフルで美しいビーズアクセサリーなどが販売されていました。お値段は一つ1500円~2000円ほど。手作りの温かみが感じられる素敵な品々でした。
そして最後に「バングラデシュ館」。こちらは、国の文化遺産を守りつつ、次の時代へと繋いでいこうというメッセージが込められた、真摯な展示内容が印象的でした。
小休止と、まさかの講演会との遭遇
午前中の怒涛のパビリオン巡りで、さすがに少しお疲れモード。ひとまずここで小休止を挟むことにしました。ふと「ベルギー館」の様子を覗いてみると、やはり既に長蛇の列が…。うーん、今日のベルギーワッフルは、また次のお楽しみということにしておきましょう。
代わりに、以前も立ち寄った「イタリア館」のジェラートショップへ。時刻はまだ10時前だったためか、こちらは10分ほどの待ち時間で購入できました。濃厚で本格的なイタリアンジェラートは、疲れた身体に染み渡る美味しさ!
WASSE「地方創生SDGs桃太郎電鉄」再訪と、感動の宇宙講演
ジェラートでエネルギーチャージした後、ふらりと立ち寄ったのは、なんと前回も訪れたイベントスペース「WASSE」で開催中の「地方創生SDGs桃太郎電鉄」ブース。「また来たの?」って感じですが(笑)、この時点ではまだ比較的空いていたので、つい足を運んでしまいました。
そして、ここで本当に素晴らしい偶然の出会いが!なんと、ブース内の一角で、日本の小惑星探査機「はやぶさ2」のプロジェクトで実際に指揮を執っていた方による、プチ講演会が開催されていたのです!アメリカ館などでロケットの迫力ある映像を見るのも素晴らしいですが、こちらは実際にプロジェクトに携わっていた方の生の声を聞けるという、またとない貴重な機会。「これは聞くしかない!」と、迷わず席に着きました。
講演内容は、はやぶさ2のミッションの概要をダイジェストで、そして数々の困難を乗り越えて達成した偉業まで、本当に興味深く、そして感動的なものでした。特に印象的だったのは、「はやぶさ2は、現在もまだ宇宙を旅していて、2031年を目途に新たなミッションが進行中である」というお話。私たちの知らないところで、日本の宇宙開発は着々と未来へと進んでいるのだな、と胸が熱くなりました。この講演を聞けただけでも、今日ここに来た価値があった!と思えるほど、心に残る体験でした。ありがとう、桃鉄ブース!(?)
ハンガリー館リベンジ成功!しかしレストランは…
WASSEで思わぬ感動体験をし、時刻はまもなくお昼。かなり時間を使ってしまいましたが、次なる目的は、前回涙をのんだ「ハンガリー館」へのリベンジです!以前、お昼時に訪れた際、「この時間は妊婦優先レーンをやっていないんです…」と言われてしまったのですが、今日はどうでしょうか…?
ハンガリー館:魂を揺さぶる生歌と、ちょっぴり残念な座席運
ドキドキしながらハンガリー館の入口へ。時刻は12時ちょうど。スタッフの方に妊娠中であることを伝えると…「どうぞ、こちらへ」と、今回は無事に優先レーンへと案内していただけました! やったー!リベンジ成功です!やはり、時間帯によって対応が異なる場合があるのですね。諦めずに再チャレンジして良かった!
ちなみに、館内レストランも気になっていたので様子を覗いてみると、今日も既にレストラン待ちの列が…。スタッフの方に伺うと、「レストランのオープンは14時からです」とのこと。うーん、ここから2時間待つのは、さすがに妊婦には厳しい…。残念ですが、ハンガリー料理はまたの機会にお預けです。
気を取り直して、パビリオンのメインコンテンツであるハンガリーの伝統音楽の生歌鑑賞へ。これがまた、本当に素晴らしかった!力強く、そしてどこか物悲しい独特の旋律と、魂を揺さぶるような歌声に、すっかり魅了されてしまいました。言葉は分からなくても、音楽は国境を越えるのだな、と改めて実感。素晴らしい文化体験でした。
ただ、一つだけ残念だったのは、私が座った席の位置。ちょうど、歌い手のお姉さんの背中ばかりが見えるような角度だったんです…。うーん、これは完全に私の座席運のなさですね(笑)。もしこれから行かれる方は、ぜひステージ全体が見渡せる、良いポジションを確保してください!それでも、美しい歌声は十分に堪能できました。
コモンズEの謎と、USJコラボショーへの道のり
ハンガリー館を出た後、お隣の「オマーン館」も気になったのですが、こちらはパッと見た感じ妊婦優先レーンがなさそうだったので、混雑も考慮して次回に持ち越すことに。とりあえず近くにあった「コモンズE」という建物に入ってみると…てっきりどこかの外国のパビリオンかと思いきや、そこは日本の「マンガ」をテーマにした展示スペースでした。これはこれで面白いですが、今日はあまり時間がなかったので、サクッと見学して脱出。
さすがにここまで歩き回って、お腹も張ってきたし、足もパンパン。ちょっと疲れてきたので、どこかで座ってゆっくりしたい…。そこで思いついたのが、大阪ヘルスケアパビリオンの屋外ステージで開催されるという「USJとのコラボショー」! これなら、ショーが始まるまで座って待てるかもしれない!と、期待を込めて向かいました。
しかし…!ステージ前に到着してみると、そこには既にたくさんの人が!用意されていた椅子席は当然のように満席で、残るは後方の立ち見エリアのみ…。うーん、アテが外れた。仕方がないので、持参していた折りたたみ椅子を取り出し、立ち見エリアの端の方で待つことにしました。と、思ったら!ショー開始の30分前になると、スタッフの方から「安全のため、これより折りたたみ椅子の使用はご遠慮いただき、皆様お立ちになってお待ちください」との無情なアナウンスが…。えええー!妊娠30週を超えた妊婦にとって、ここからさらに30分間立ちっぱなしで待つのは、何気に(いや、かなり)大変なのですが…。でも、ルールとあらば仕方ありません。お腹をさすりながら、ひたすらショーの開始を待ちました。
そして始まったショーは、約20分間。エルモやスヌーピー、ハローキティ、そして懐かしのウッドペッカーといった、USJの人気キャラクターたちが次々と登場し、ダンスや歌を披露してくれました。正直なところ、内容はかなり子供向けで、もしこれがUSJのパーク内で開催されていたら、わざわざ立ち止まって見ることはなかったかな…という感じのショーでした(ごめんなさい!)。でも、万博会場でUSJのキャラクターに会えるというのは、ちょっと不思議で楽しい体験でした。
妊婦的つぶやき:立ち見エリアでの長時間待機、本当に辛かったです…。特に混雑日は、座って休憩できる場所の確保が最重要課題だと痛感しました。ショーの観覧も、体力と相談して慎重に計画する必要がありますね。
ペルーの風とマレーシアの香り:食と文化の探訪
USJコラボショーは、休憩するつもりが逆に体力を消耗するという、ちょっぴり残念な結果に終わりましたが、気を取り直して次のパビリオンへ!
ペルー館:天空都市マチュピチュと、まさかの行列グルメ
次に向かったのは「ペルー館」。こちらでは、館内で本格的なペルー料理が味わえるという期間限定のイベントが開催されており、そのためか、パビリオンの前には信じられないほどの大行列ができていました!最初は、あまりの人の多さに列に並ぶことすらできない状況でしたが、しばらく様子を伺っていると、ちょうど列が動き始め、なんとか最後尾に加わることができました。
事前に「ペルー館にも妊婦優先があるらしい」という情報を目にしていたのですが、周囲を見渡してもそれらしき案内やスタッフの方が見当たらなかったので、今回はおとなしく一般列に並ぶことに。これがまた、なかなか進まない列で…。
お腹も空いてきたので、並んでいる間に、先ほどマルタ館のテイクアウトコーナーで購入しておいた「ベーコン卵サンド」と「ツナサンド」をこっそり取り出してモグモグ。行儀が悪いのは承知の上ですが、妊婦は空腹との戦いでもあるのです!
ようやく館内に入ると、そこはまさにペルーの世界。インカ帝国の謎多き天空都市「マチュピチュ」の壮大な映像や、アンデスの美しい織物などが展示されており、その神秘的な魅力に引き込まれます。
そして、見学の最後には、嬉しいお土産が!なんと、揚げたてのバナナチップスを来場者全員に配っていました。袋の底には、ペルー独自のソースが入っていて、これがバナナチップスと絶妙にマッチ!ポリポリとした食感も楽しく、とても美味しかったです。行列の疲れも吹き飛ぶ、嬉しいサプライズでした。
マレーシア館:熱帯の熱気と、ちょっぴり残念なレジトラブル
ペルーの余韻に浸りつつ、続いて訪れたのは「マレーシア館」。こちらも入口で妊娠中であることを伝えると、スムーズに妊婦優先レーンへと案内していただけました。本当に、この制度には何度も助けられています。
館内は、マレーシアの活気ある屋台の様子を再現した展示や、美しいビーチリゾートの映像などがあり、熱帯の熱気が伝わってくるようでした。ただ、最後のシアターで上映されていたアニメーションは、ストーリーが少々難解で、私にはちょっとよく分かりませんでした…(汗)。
「せっかくだから、何かマレーシアらしいお土産でも買っていこうかな」と、併設のショップを覗いてみたのですが…。気に入った商品を見つけ、いざレジへ!と思ったら、なんと目の前でレジが故障してしまい、「申し訳ありません、現在お支払いができません…」とスタッフの方に告げられてしまいました。ええー、そんなタイミングで!?泣く泣く商品を棚に戻すことに。まあ、冷静に考えれば、日本でもカルディコーヒーファームあたりで買えそうな感じのインスタントのルンダンだったので、そこまで落ち込む必要はないのですが…。ちょっぴり残念な出来事でした。
東ゲートへの小旅行と、思わぬ美声との出会い
時刻は夕方近く。実はこの日、ちょっとした郵便物を出す用事があり、会場内の郵便局へ行く必要がありました。万博会場の郵便局は、なんと東ゲートの近くにあるとのこと。現在地のマレーシア館からは、そこまで遠くはないですが、いざ東ゲートへ向けて出発です。
道のりをテクテクと歩いていると、どこからか陽気な音楽とパワフルな歌声が聞こえてきました。音のする方へ近づいてみると、屋外ステージで「堺ブルースフェスティバル」という催しが開催されており、ちょうど「PINCK & COLORS」というアーティストの方々が演奏しているところでした。何気なく足を止めて聴いていたのですが、その歌声が本当に素晴らしい!特に、往年のヒット曲、山本リンダさんの曲をカバーされていたのですが、その歌唱力たるや、「え、これご本人!?」と一瞬本気で思ってしまったほど(さすがに別人でしたが)。めちゃくちゃ歌が上手くて、思わず手拍子をしてしまいました。こういう予定外の素敵な出会いがあるのも、万博の魅力ですね。
住友館で話題のTシャツをゲット!
東ゲートエリアに到着し、無事に郵便物を投函。せっかくここまで来たのだからと、以前から気になっていた「住友館」のショップへ立ち寄ることにしました。お目当ては、SNSなどで「着心地が最高!」と話題になっている、住友グループオリジナルの高機能Tシャツ「氷撃α」。夏は涼しく、冬は暖かいという、夢のような素材でできているのだとか。お値段は一枚7700円と、Tシャツにしてはかなりお高めですが、その評判の良さが気になって、思い切って購入してみることにしました!これで、これからの暑い季節の万博通いも、少しは快適になるかな?期待大です!
トルクメニスタン館の謎と、音楽道EXPOの片鱗
東ゲートエリアでの用事も済ませ、再びパビリオン巡りを再開…と思った矢先、またしても予期せぬ出来事に遭遇しました。
「トルクメニスタン館」へ向かおうと歩いていると、ホールの前にものすごい人だかりが!「え、何事!?もしかして、誰か有名な芸能人でも出てくるの!?」と、私もついつい野次馬根性を出して人垣の隙間から覗いてみると…どうやら、この日開催されていた「音楽道EXPO」というイベントのオープニングシーンか何かを撮影しているようでした。しかし、結局のところ、ステージに登場したのは華やかなアーティスト…ではなく、大屋根リングを背景に、ほんの0.5秒くらい映るためだけに集められた大勢のスタッフさんたちだったようです(笑)。期待して集まっていたギャラリーの皆さん、ちょっぴり肩透かしを食らった感じでしたね。
トルクメニスタン館:白亜の宮殿と、お高いメロンチョコ
そんなちょっとした騒動を横目に、目的地の「トルクメニスタン館」へ。こちらも事前に「優先レーンがあるらしい」と調べていたのですが、入口にそれらしき案内やスタッフの方が見当たらず、「どうしようかな…」と困っていると、ふと「優先入場口」と書かれた小さな表示を発見!ダメ元でそちらから進んでみると、スタッフの方に「こちらでお待ちください」と指示され、ちゃんと優先的に入れてもらうことができました。良かった!
館内は、白を基調とした豪華絢爛な内装で、まるで宮殿のよう。全体的に、トルクメニスタンの高い技術力や文化レベルをアピールしているような、格調高い雰囲気のパビリオンでした。
3階にはカフェスペースがあり、テラス席からの眺めも良かったですが、残念ながらこちらも長蛇の列…。諦めて、お土産コーナーを物色することに。そこで目に留まったのが、メロンチョコレート。
とても美味しそうだったのですが、お値段を見てびっくり!なんと一箱4600円!缶入りのものに至っては6200円という、なかなかの高級品でした。うーん、さすがにこれは手が出ない…。今回は目の保養だけにしておきました。
ブルガリア館で小休止、そしてトイレを求めて北へ
トルクメニスタン館を出て、すぐ近くの「WASSE」の横で「5G beyond」という何やら未来的な技術展示をやっているのを見つけ、「ちょっと覗いてみようかな?」と思ったのですが…こちらもびっくりするくらいの行列ができていたので、早々に諦めました。今日の混雑ぶりは、本当にどこもかしこも半端じゃありません。
その足で、今度は「ブルガリア館」へ。東側から西側へと歩いてきて、さすがに足も疲れてきたので、ここでも妊婦優先レーンを使わせていただき、スムーズに入館。本当に助かります。
館内は映像展示がメインで、ブルガリアの美しい自然や、ブルガリアヨーグルトなどが紹介されていました。落ち着いた雰囲気で、ゆっくりと涼むことができました。
ブルガリア館を出たところで、そろそろトイレに行きたくなってきました。万博会場のトイレは数も多く、比較的キレイなのですが、それでも混雑日はやはり行列必至。そこで、私がいつも「穴場だ!」と思っている、会場北側にある少し目立たないトイレを目指して歩くことに。しかし…!さすがは過去最高入場者数を記録した日。いつもはガラガラの穴場トイレでさえ、この日は行列ができていました! それでも、他の主要なトイレよりはまだマシな方でしたが…。恐るべし、16万2千人のパワー。
韓国レストランで腹ごしらえ!ピンスとビビンバでエネルギーチャージ
無事にトイレ休憩を済ませ、時刻は夕食には少し早いけれど、今のうちに何か食べておかないと夜まで何も口にできないかもしれない…という予感が。というのも、この後のメインイベント「アオと虹のパレード」と「花火」は、場所取りや待ち時間でゆっくり食事をする暇がなさそうだからです。
そこで向かったのが、以前から気になっていた「韓国レストラン」。暑さで少しバテ気味だったので、まずは冷たいスイーツでクールダウンしたい!
韓国レストランでの早めディナー
まずは、前回訪れた際に売り切れで涙をのんだ「マンゴーピンス」(1300円)を注文!ふわっふわの氷の上に、たっぷりのマンゴー果肉とマンゴーソース、そして練乳がかかった、見た目も華やかな韓国風かき氷。一口食べると、マンゴーの濃厚な甘みと氷の冷たさが口いっぱいに広がり、火照った身体が内側から癒されていくようです。ああ、美味しい…!これはリベンジして本当に良かった!
ピンスで少し落ち着いたところで、「いや、待てよ。今しっかり食べておかないと、夜まで持たないぞ…」と我に返り、さらにがっつり系のメニューも追加注文することに。選んだのは、韓国料理の定番「牛プルコギビビンバ」(1800円)と「キムチポックンパ(キムチチャーハン)」(1200円)。
ビビンバは、甘辛く炒められた牛肉と、ナムルやキムチなどの野菜がたっぷり乗っていて、コチュジャンを混ぜて食べると、もう絶品!ポックンパも、キムチの酸味と辛味、そして豚肉の旨味がご飯と絡み合い、食欲をそそる美味しさでした。どちらも、「うん、これぞ韓国料理!」という期待を裏切らない、想像通りの安定した美味しさでした。お腹も心も満たされ、夜のイベントへのエネルギーチャージ完了です!
三菱未来館の宇宙旅行と、パレード&花火へのカウントダウン
お腹もいっぱいになったところで、7日前の事前抽選で当選していた「三菱未来館」へ。予約時間ちょうどに到着しましたが、ここでもやはり30分ほどの待ち時間が発生しました。うーん、予約していても待つのは、混雑日ならではの宿命なのでしょうか…。
三菱未来館:深海から宇宙へ…ちょっぴり物足りない未来旅行?
ようやく案内された館内は、残念ながら撮影禁止。映像コンテンツがメインのパビリオンで、巨大なスクリーンと迫力のある音響で、深海から宇宙(火星)までを旅するという壮大なテーマでした。映像技術は素晴らしく、没入感はありましたが、正直なところ、ストーリーや内容自体は「ちょっと薄いかな…」というのが個人的な感想です。特に、先ほどWASSEで聞いた「はやぶさ2」のプロジェクト関係者の方の熱いお話が非常に濃密だっただけに、どうしても比較してしまい…。エンターテイメントとしては楽しめましたが、もう少し深い感動や発見が欲しかった、というのが本音でした。
三菱未来館を出た時点で、時刻は18時。いよいよ、この日のクライマックスの一つ、「アオと虹のパレード」の時間が近づいてきました。場所取りのため、急いでパレードルートへと向かいます!
「アオと虹のパレード」場所取り合戦と、ちょっぴり残念な係員の対応
「アオと虹のパレード」は、19時30分から。予約席は確保しているものの、その予約エリア内での場所は指定席ではなく、早い者勝ちです。良い場所で見るためには、早めに到着して待機する必要があります。
パレードルートに到着すると、ちょうど予約エリアへの入場が開始されたところでした。しかし、既に多くの人が詰めかけており、最前列や見やすい場所はほぼ埋まっている状態…。左右のブロックに分かれていたので正確には分かりませんが、おそらく私は60~70番目くらいだったでしょうか。うーん、ここでも出遅れてしまったか…。
ここからパレード開始まで、約1時間半の待ち時間。さすがに立ちっぱなしは辛いので、持参した折りたたみ椅子を出して座ろうとすると、近くにいた係員の方から「申し訳ありませんが、このエリア内での椅子の使用はご遠慮いただいております」と注意されてしまいました。がーん。それは仕方ないのですが、その時の係員の方の言い回しが、なんだかとても事務的で、あまり配慮が感じられないものだったのが、少し残念で嫌な気持ちになってしまいました。もちろん、安全管理上必要なことだとは理解していますが、もう少し妊婦や高齢者への優しい声かけがあっても良いのにな、と…。
しかも、この予約エリア、なんと二段階の入場システムになっていて、まずは一つの大きなリザーブエリアで19時まで待たされ、19時になってようやく本来の観覧席(といっても区切られた立ち見スペースですが)へ移動できるというものでした。後ろからはどんどん人が来て、リザーブエリア内も身動きが取りづらい状態になっているのに、なぜもっと早めに席エリアを解放してくれないのだろう…と、少し疑問に感じてしまいました。改善を期待したいところです。
光と音の洪水!「アオと虹のパレード」、噴水ショー、そして夜空を焦がす大花火!
長い待ち時間を経て、いよいよ19時30分、「アオと虹のパレード」がスタート!
そして…これが、めちゃくちゃ良かったんです!! 噴水に映し出されるプロジェクターの映像と噴水躍動感がすごかったです。途中、話題の虫(ユスリカ)がライトに集まってきて、ちらちらと視界に入るのが少し気になりましたが、それでもこの場所からだと、音響もダイレクトに感じられるし、細部までしっかりと見ることができて、見応えは抜群!待った甲斐がありました。この日は北風だったので水はかかりませんでしたが、南風の場合海水がめちゃくちゃかかるそうなので要注意!
パレードが感動のフィナーレを迎えたのが19時55分。そして、間髪入れずに始まったのが、待ちに待った「花火」が打ち上がり始めました! 20時から20時半頃だろうと予想はしていましたが、まさかパレードと噴水ショーに続いて、こんなにもスムーズに花火まで鑑賞できるとは!しかも、予約席エリアは花火の観覧にも絶好のロケーションで、座ったまま、大輪の花々を心ゆくまで堪能することができました。これは本当に最高のご褒美です!夜空を焦がす色とりどりの花火は、今日の長い一日の疲れをすべて吹き飛ばしてくれるかのような美しさでした。
感動のフィナーレ、そして混雑回避の帰路へ
素晴らしい花火が終わり、感動の余韻に浸る間もなく、私たちはすぐに行動を開始!なぜなら、この16万2千人が一斉に帰路につくことを考えると、のんびりしている暇はないからです。「花火を見たらすぐに帰る!」と決めていたので、そのまま西ゲートへと直行しました。
シャトルバス乗り場では多少の待ち時間はありましたが、思ったほどの混乱はなく、比較的スムーズに乗車することができました。バスを待っている間に、遠くでドローンショーが始まっているのが見えましたが、「これを会場で見ていたら、帰りがもっと大変なことになっていたな…」と思い、今回はきっぱりと諦めました。賢明な判断だったと思います。
無事にシャトルバスに乗り込み、そこからは電車を乗り継いで家路へ。心地よい疲労感と、たくさんの素晴らしい思い出、そしてちょっぴりの反省点(笑)を胸に、私の万博5回目の冒険は幕を閉じたのでした。
総括:16万2千人の万博、妊婦30週超えの限界チャレンジ!
さて、今回の「記録的な混雑日でも、妊娠30週を超えた妊婦は楽しめるのか?」というテーマに対する私の最終的な答えは…「はい、想像を絶する大変さはありましたが、それでも最高に楽しめました!ただし、これはもはや一種の限界チャレンジ。強靭な精神力と、周到すぎるほどの準備、そして何よりも『今日はこれだけ!』と割り切る勇気がなければ、心が折れていたかもしれません!」です。
さすがに、ここまでお腹が大きくなってくると、長時間立っていること、人混みの中を歩くこと、そして限られた休憩場所で体力を回復させることが、以前にも増して大変になってきました。特に、この日のような記録的な混雑日は、精神的な疲労も大きかったです。暑さが本格的でなかったことだけが、唯一の救いだったかもしれません。
それでも、たくさんの素晴らしいパビリオンに出会い、美味しいものを食べ、そして何よりも、あの美しいパレードと花火を特等席(に近い場所)で鑑賞できた感動は、何物にも代えがたい宝物になりました。そして、無事に通期パスの損益分岐点もクリア!(笑)これは大きな達成感です。
妊婦の皆さんへ、最後のメッセージ:
万博は本当に素晴らしい場所ですが、決して無理はしないでください。特に妊娠後期は、ご自身の体調が最優先です。「もったいない」という気持ちも分かりますが、一番大切なのは、お母さんとお腹の赤ちゃんが無事に、そして笑顔でいられることです。そろそろ、私の万博通いも、出産に備えて一旦お休みかな…という気持ちも芽生えてきました。でも、まだどうしても行きたいベルギー館とアゼルバイジャン館があるので…あと1回だけ、あと1回だけは絶対に行きます!そして、その1回で、通期パスの価値をさらに高めてみせます!(笑)
この長すぎる体験談が、これから万博へ行かれる方、特に妊婦さんの参考に少しでもなれば、こんなに嬉しいことはありません。最後までお読みいただき、本当にありがとうございました!