「大阪・関西万博、行ってみたい!でも、大きなお腹で長時間立って待つのは、体力的にちょっと厳しいかも…」――そんな風に、万博への憧れと身体への不安との間で揺れている妊婦さん、たくさんいらっしゃるのではないでしょうか。ご安心ください!私もそんなプレママの一人でしたが、万博の海外パビリオンは、基本的に妊婦さんにとても優しいんです。特に、今回ご紹介する「スイス館」は、誰もが知る“あの”名作の世界観の中で、温かい配慮と癒しの体験を提供してくれる、まさに「神パビリオン」でした!
もしあなたが、安定期に入っていて体調に問題がないのなら、ぜひこのレポートを読んで、万博へのお出かけを前向きに検討してみてくださいね。
大行列に絶望…からの、一筋の光!スイス館の妊婦優先レーン
私たちがスイス館を訪れたのは、お昼を少し過ぎた頃。万博会場が最も活気づく時間帯です。その人気を裏付けるように、スイス館の前には既に長蛇の列が…。しかも、あまりの行列の長さに、一時は新規に列に並ぶこと自体を中止させていたほどだったようです。私たちが到着したのは、ちょうどその列形成が再開されたタイミング。目の前に広がる人の波に、「うわぁ…これは普通に並んだら1時間以上は覚悟しないと…」と、一瞬めまいがしそうになりました。
しかし、諦めるのはまだ早い!私は、列を整理していたスタッフの方に、「すみません、妊娠中なのですが、優先レーンなどはありますでしょうか?」と、勇気を出して尋ねてみました。すると、スタッフの方はにこやかに「はい、ございますよ!どうぞこちらへ!」と、併設の「ハイジカフェ」の横に設けられた、優先レーンへと案内してくれたのです!
一般の待機列に並ぶ大勢の方々の視線を感じながら、その横を通り過ぎて優先レーンへと入っていくのは、正直なところ、ちょっぴり気が引けました。「なんだか申し訳ないな…」という気持ちが、どうしても湧いてきてしまいます。でも、妊娠後期のこの身体で、長時間立ち続けるのは本当につらい。腰はすぐに痛くなるし、お腹も張ってくる…。ここはどうか、皆さんの温かい心で許してください…!そんな風に心の中で呟きながら、感謝の気持ちでいっぱいになりながら、私たちは優先レーンへと進みました。
この優先レーンの存在は、私たち妊婦にとって、まさに砂漠のオアシス。身体的な負担を大幅に軽減してくれる、本当にありがたい制度です。この温かい配慮のおかげで、私たちは体力を温存したまま、心穏やかにパビリオンの中へと入ることができました。
アルプスの少女ハイジの世界へ!心温まる展示の数々
スムーズに入館できたスイス館。その内部は、私たちの心をほっこりとさせてくれる、優しさと癒しに満ちた空間でした。
巨大な切り絵アートと、ハイジ探し!
まず目に飛び込んでくるのが、息をのむほどに美しく、そして巨大な「切り絵」のアート作品です。スイスの伝統工芸である切り絵で、アルプスの雄大な山々や可愛らしい動物、そして人々の暮らしが繊細に表現されています。その緻密さとスケールの大きさに、思わず見入ってしまいました。
そして、この切り絵アートの中には、もちろんあの「アルプスの少女ハイジ」の姿も!「どこにいるかな?」と、まるで“ウォーリーをさがせ!”のようにハイジの姿を探すのも、このエリアの楽しみの一つ。見つけた瞬間、子供の頃にアニメを見ていた懐かしい記憶が蘇り、自然と笑みがこぼれました。
願い事を届けて…声に反応するシャボン玉
次に現れたのは、なんとも夢のあるインタラクティブな装置。マイクに向かって願い事を話すと、その声に反応して、ふわふわとシャボン玉が生まれるというのです!私も早速、「赤ちゃんが元気に生まれますように」と、そっと願い事を呟いてみました。すると、私の声に応えるように、キラキラと輝くシャボン玉が降ってきました。その幻想的な光景は、とてもロマンチック。お腹の赤ちゃんにも、この優しい光景が伝わったような気がしました。
妊婦の現実…ロボット展示は遠くから
館内には、スイスの先進技術を紹介するロボットの展示などもありました。非常に興味深かったのですが、残念ながらそのエリアは通路が少し狭く、多くの人で混雑していました。お腹が大きくなっている今、人混みでグッと押されてしまうのが一番怖いこと。万が一のことを考え、今回は「あまり観覧せずに遠くから眺めるだけ」という選択をしました。これも、妊婦ならではの自己防衛策ですね。少し残念でしたが、お腹の赤ちゃんを守ることが最優先です。
そして、パビリオンの最後には、大きなハイジのイラストが描かれた壁が。優しい笑顔のハイジが、まるで「また遊びに来てね!」と言ってくれているかのようで、心温まる気持ちでお見送りしてもらいました。
憧れの「ハイジカフェ」…そのあまりにも高い壁
スイス館といえば、もう一つのお楽しみが、併設されている「ハイジカフェ」です。ここでは、ラクレットなどの本格的なスイス料理が味わえるのだとか。私も「ぜひ行ってみたい!」と楽しみにしていたのですが…。
このハイジカフェも、パビリオン本体に負けず劣らずの大人気!なんと、朝9時の開場と同時に並び始めて、ようやく1回目の案内に滑り込めるかどうか、というほどの激戦区なのだそうです。お昼過ぎに訪れた私たちが、今から並んで入れるはずもなく…。
「うーん、これはちょっとハードルが高いなぁ…」と、行くのをためらってしまいました。ためらっているうちに、万博自体の人気も日に日に高まっていき、今ではさらに状況が厳しくなっているかもしれません。果たして、この万博期間中に、憧れのハイジカフェを訪れることはできるのか…。ちょっぴり微妙な状況になってきました。いつか、あのカフェでとろーりチーズを味わうことを夢見て、今は我慢です。
結論:スイス館は、妊婦の心と身体を癒す神パビリオン!
今回訪れたスイス館。ハイジカフェには行けなかったものの、その体験は間違いなく素晴らしいものでした。
妊婦さんにスイス館をおすすめする理由
- 明確な妊婦優先レーン! スタッフの方に伝えれば、行列を回避してスムーズに入館できます。
- 心温まる展示内容! 懐かしいハイジの世界観や、夢のあるシャボン玉など、穏やかな気持ちになれるコンテンツが中心です。
- 身体への負担が少ない! 激しいアトラクションはなく、自分のペースでゆっくりと見て回ることができます。
何よりも、行列で疲れ果てていた私たちを温かく迎え入れてくれた、あの優先レーンの存在。そして、館内に流れる穏やかで優しい空気。それは、まさにお腹の赤ちゃんと一緒に安心して楽しめる、最高の癒し空間でした。
万博会場の喧騒に少し疲れてしまった時、そして子供の頃のような純粋な気持ちを思い出したい時、ぜひこのスイス館を訪れてみてください。きっと、アルプスの爽やかな風のような、心地よい時間があなたを待っていますよ。