【妊婦の万博7回目】西ゲート入場時の妊婦優先ゲート初体験と怒涛のパビリオン制覇レポート

2025年6月14日、私は7回目となる大阪・関西万博の地へ、新たなミッションを胸に降り立ちました。実はその前週、楽しみにしていた万博訪問を、憎き風邪によって断念するという悔しい思いをしたばかり。一週間、体力回復に努め、万全の態勢で臨んだリベンジデーです!

しかし、神様はそう簡単には微笑んでくれません。先週の晴天が嘘のように、関西は週明けから梅雨入り。この日の天気予報は、あいにくの雨模様…。今回は、そんな雨の万博をどう乗り切るか、そして、これまで謎に包まれていた「入場ゲートでの妊婦優先レーン」は本当に機能するのか、その実態を身をもって検証する、という二つの大きなテーマを掲げた、波乱万丈な一日の記録です。

 

雨天決行!万全の準備と、カオスな優先入場ゲート

雨の日の万博、その成否は事前の準備で決まると言っても過言ではありません。以前、5月17日の大雨の日に訪れた際、靴がぐちょぐちょになり、歩くのも困難なほどの不快感を味わった苦い経験があります。その教訓を活かし、今回は秘密兵器を投入!

Amazonでポチった999円のレインシューズカバーです。これを引っ提げ、いざ決戦の地へ!

この日も、気合を入れてシャトルバスの始発組に乗り込み、西ゲートに到着。いつもなら、ここで一般の待機列へと向かうところですが、今日の私にはミッションがあります。前回、8時の列移動の際に後ろからグイグイと押され、お腹が圧迫されそうで本当に怖い思いをしたため、事前に万博協会に電話をして「入場ゲートでも妊婦は優先してもらえる」との言質を取っていました。なので、今日は堂々と優先レーンを探します!

 

「VIP」と書かれた札が掲げられている、バス降り場近くのコインロッカー付近…。警備員さんに尋ねると、「ここですよ」と教えてくれました。しかし、そこは想像とは少し違う光景でした。雨が降り始めたせいか、皆さん雨具の準備で慌ただしく、さらに列を整備する専門のスタッフの方がいらっしゃらないようで、かなりのカオス状態。あるおじさんが、列の形成の仕方に納得がいかないのか、大声でブチギレており、正直ちょっと治安が良くない雰囲気…。うーん、これは先が思いやられるな、と少し不安になりました。

 

それでもなんとか東側の壁沿いに整列し、ゲートオープンを待ちます。そして、開場の15分ほど前、手荷物検査場前へと案内された時、驚きの事実が判明!なんと、この優先レーンは一般列のようなX線検査機を通すのではなく、係員による目視でのかばん確認と、金属探知機でのボディチェックという、昔のUSJを彷彿とさせる簡易的なものだったのです!これにより、検査は驚くほどスムーズに進み、気づけば私は列の最前列へ!そして、8時50分のアーリーオープンと同時に、なんと1番乗りで万博会場へと入場することができたのです!あのカオスを耐え抜いた甲斐がありました!

 

予約戦争と、復活した(?)裏技

1番乗りというアドバンテージを活かし、私は一目散に当日予約機へ。狙うは、今まで一度も取れたことがなかったシグネチャーパビリオンの一つ、「河森館のいのちめぐる冒険」のシアターの方の予約を無事にゲットし、幸先の良いスタートにガッツポーズ!

ただ、ここで一つ油断が…。最近は「当日予約を2つ取れる裏技は対策されて使えなくなった」と聞いていたので、すっかり油断していたのですが、どうやら私のアカウントではまだその裏技が生きていた様子!気づくのが遅れ、結局いいパビリオンの予約は取れませんでしたが、「え、まだできたのか!」と、嬉しいような、逃した魚は大きいような、ちょっぴり複雑な心境でした(笑)。

 

未踏の地へ!怒涛のパビリオン大制覇!

今日のもう一つの目的は、今まで行けていなかった海外パビリオンを制覇すること。大人気のサウジアラビア館のレストランも気になりましたが、オープンする11時までただ待つのも妊婦にはしんどい。ならば、動けるうちに一つでも多くの国を巡ろう!と、パビリオンマラソンを開始しました。

ベルギー館、シンガポール館、オマーン館:西から東へ、朝のゴールデンタイムを駆ける!

まず向かったのは、西ゲート近くの「ベルギー館」。もちろん、入館前に名物のワッフルを購入!外はカリッ、中はふわっの焼きたてワッフルでエネルギーをチャージし、いざ館内へ。

ヨーロッパの中心に位置するベルギーらしく、医療や義肢といった最先端技術を紹介する映像が中心の、知的なパビリオンでした。出口はそのままレストランへと繋がっていましたが、まだ朝早いので今回はスルー。

 

次は「シンガポール館」。ここは一本道の展示に見えたので、妊婦優先がなさそうだと判断し、混む前にと早めに訪問。

壁面に自分の願い事を絵や文字で書くと、それが最後の部屋の天井にインタラクティブに投影されるという、美しい体験ができました。自分の書いた願い事が、たくさんの光と共に天井を流れていくのを見つけるのは、とても楽しかったです。

出口にはお洒落なバーやレストランも併設されていましたが、まだ先を急ぎたいので、ここもスルーです。

 

続いて「オマーン館」。こちらも優先レーンが見当たらなかったので、朝早くに行くことを決めていました。中では2つの部屋でそれぞれ異なる映像を見るという構成。おそらく、普通に待っていたらなかなか列が進まない系のパビリオンだと思うので、早朝訪問は正解でした。

屋外には、オマーンの香りがするシャボン玉が出てくるという素敵な仕掛けがありましたが、あいにくの雨でシャボン玉は飛んでおらず、ちょっぴり残念。館内のショップでは、記念にピンバッジを購入。

カフェで「ハルワ餅」というお菓子がおすすめと書かれていたので買おうと思ったら、まさかの売り切れ!朝イチでないということは、今日は入荷していないようですね…。代わりに「ラズィーズ ルブ タマル」という小さなデーツのケーキを購入しましたが、これで650円なので、なかなかのお値段です。

 

ルーマニア館、トルクメニスタン館、そしてアイルランド館の悲劇…

次に訪れた「ルーマニア館」では、ちょっとした悲劇が。列が長かったので、少しだけトイレに行こうと列を離れた瞬間に、ちょうど入場の案内があったようで、戻ってきた時には「次の案内は30分後です…」との無情な宣告。うぅ、こんなことならトイレを我慢すればよかった…!早起きして1番乗りしたアドバンテージが、ここで30分も失われるのは本当に痛い!でも、今から列を離れたら、もう二度と戻れないくらい後ろが伸びていたので、おとなしく待つことに。

内容は、階段になっている場所に座って映像を見たり、ピアノの生演奏を鑑賞したりと、落ち着いた雰囲気でした。

 

そうこうしているうちに11時になったので、「トルクメニスタン館のカフェがオープンする時間だ!」と思い出し、そちらへ。しかし、カフェの前には以前よりも長い行列が…。これは無理だと早々に諦め、せっかくなのでトルクメニスタンのピンバッジとブレスレットのセット(3500円)だけ購入。

以前気になっていた4600円の高級メロンチョコは売り切れており、代わりに2700円のダークチョコが並べられていました。

 

さあ、気を取り直して「アイルランド館」へ!ここは整理券制で、前日は13時20分から配布とのことだったので、「まだ普通に入れるかな?」と期待して行ってみると…入口には無情な看板が。「本日はナショナルデーのため、パビリオンは終日閉館いたします」。な、なんだってー!?ナショナルデーだから、いつもより混んでいるかも、という予想はしていましたが、まさかの閉館とは…。ここは本当に行きたかったので、ショックは大きかったです。

 

怒涛の中盤戦!優先レーンと正直グルメレビュー

アイルランドショックを引きずりつつも、私のパビリオン巡りは止まりません!

フィリピン館、アメリカ館(ショップだけ)、ベトナム館

「フィリピン館」では、スタッフの方に声をかけると、快く妊婦優先レーンに入れてくれました。ありがたい!

中は、各地の美しい織物の展示や、自分の動きに合わせて映像が変化するモーションキャプチャーなど、体験型の展示が楽しめました。

次は、先日ぬいぐるみを持っている人を見かけて欲しくなった、アメリカ館のマスコットキャラクター「スパーク」のグッズを求めて、ショップだけを訪問。小さなキーホルダー型のぬいぐるみを2600円で購入しました。まあ、ちょっち高いですが、記念ですからね!

ちなみにアメリカ館の妊婦や障がい者の優先レーンについてルールが明記されていました。妊婦本人に同行者4人までとのことです。

 

続いて「ベトナム館」。すでに行列ができていたので妊婦優先の有無を聞いてみましたが、「ない」とのこと。ただ、対応してくれたのが外部委託のおじさんっぽかったので、もしかしたらパビリオンの正規スタッフの方なら対応が違った可能性も…?とはいえ、10分も待たずに入れましたし、中も軽く見る程度の内容だったので、まあ良しとしましょう。

美味しそうなテイクアウトレストランもありましたが、次の目的地があったので我慢。

 

チェコ館:アートな空間と、衝撃価格のランチ

そして、ついにランチタイム!「チェコ館」のレストランはすでに行列ができていたので、先にパビリオンへ。妊婦であることを伝えると、優先レーンへと案内していただけました。雨が強まってきていたので、本当に助かります。内容は、かなりアートに全振りしていて、正直、一般人が行っても「???」となるかもしれない、前衛的な空間でした。そして、最上階まで行くと、そこにもう一つのレストランが!しかも、全く並んでいない!

 

「ラッキー!」と思って席に着いたのですが、その理由は後で判明。なんと、この最上階のレストラン、1階のレストランよりも1品あたり600円も高く値段設定されていたのです…。なるほど、そういうことか。でも、もう座ってしまったので、腹を括って注文。メイン料理の「燻製ポークを詰めたブランポロヴェ・クネドリーキ」(3200円)と、「ポークと紫キャベツのパオ」(3200円)をオーダー。注文時にその場で会計するシステムでした。

 


正直、これで合計6400円は高い!量がびっくりするほど少なく、味もかなり濃くて、あまり私たちの口には合いませんでした…。まあ、これも海外旅行気分を味わうための「体験料」ということにしておきましょう(笑)。

 

ラストスパート!予約とハプニングと、韓国グルメ

チェコ館での衝撃ランチを終え、13時30分から予約していた「河森館」へ。後から知ったのですが、展示には「ANIMA」と「シアター」の2種類があったようで、私たちは「シアター」の方を予約していました。中は撮影禁止。円形のホールの端にある椅子に座り、VRゴーグルをかけて映像を見るというもの。最初は食物連鎖で魚に食べられたりして面白かったのですが、だんだん内容が抽象的になってきて、最後は眠たくなってしまうほど…。まあ、これも一度は体験できて良かったです。

その後、いつも何かイベントをやっている「WASSE」を覗いてみましたが、ほとんど整理券がなくなっていたのでスルー。しかし、ここでトイレの順番を待っている時に、何気なく当日予約のページを見ていると、なんと10分後の「ブルーオーシャンドーム」の予約が奇跡的に取れたのです!誰かが直前にキャンセルしたのを、うまく拾えたようです。ラッキー!

中は半球型のスクリーンに海の映像が映し出される、プラスチックごみ問題への環境注意喚起パビリオンでした。

 

まだ行けていなかった「ウズベキスタン館」にも挑戦。妊婦優先を聞くと「1時間後くらいに来て」と言われたので、時間を潰すためにまたしても韓国のフード店へ。

プルコギビビンバと冷麺でエネルギーチャージ!そして再度ウズベキスタン館へ行くと、今度は「まだ人が多いから、また後で来て」と…。埒が明かないので、もう普通に並ぶことにしました。「80分待ち」と言われましたが、実際には30分ほどで入れました。そんなことなら最初から並べばよかった…。

でも、お姉さんが説明してくれるツアー形式だったので、ただ見て回るよりも深く文化を理解できた気がします。

そして、ウズベキスタンを待っている間に、なんと「ガンダムパビリオン」の予約まで取れてしまったので、こちらも再訪!ガンダムは何度見ても楽しい、鉄板のアトラクションですね。

 

早めの帰路と、レインシューズカバーの実力

さすがに歩き回り、お腹も張ってきたので、まだ19時過ぎでしたが早めに帰路につくことに。最後に、小腹を満たすために神戸養蜂館の「ハニーマスタードホットドッグ」をテイクアウト。これがまた、甘じょっぱくて美味しかったです。

さすがに妊娠後期、疲れやすくなっているのを実感した一日でした。でも、たくさんのパビリオンを巡り、ミッションも達成できて大満足です。

 

【おまけ】999円レインシューズカバーの実力は!?

ちなみに、朝からずっと履いていた999円のレインシューズカバーですが…結果は、大勝利でした! 一日中雨の中を歩き回ったにも関わらず、靴は一切濡れることなく、最後まで快適に過ごすことができました! ただ、唯一の欠点は、足の甲を留めておくゴムバンドが少し外れやすく、滞在中に3回ほど留めなおさなければいけなかったこと。でも、このお値段でこの防水性能なら、それはもう許容範囲です。雨の日の万博には、間違いなく必須アイテムと言えるでしょう!

 

総括:雨にも負けず、風邪にも負けず…妊婦の万博7回目は、学びと発見に満ちていた!

雨という悪天候、そして事前の体調不良からのリベンジとなった今回の万博。カオスな優先ゲートから始まり、閉館の悲劇、衝撃価格のランチまで、本当に色々なことがありました(笑)。でも、それら全てが、今となっては良い思い出です。

何よりも、「入場ゲートでの妊婦優先」を実際に体験し、そのありがたさと、まだ改善の余地があるという現実を知ることができたのは大きな収穫でした。そして、たくさんの未踏のパビリオンを制覇できた達成感もひとしおです。

お腹が大きくなるにつれて、以前のような無茶はできなくなってきましたが、それでも工夫と準備次第で、万博はまだまだ楽しめます。このレポートが、これから万博へ向かう、特に雨の日や体力に不安のある妊婦さんの参考に、少しでもなれば幸いです。さて、次はどのパビリオンを冒険しようかな?