妊娠期間中、心と体を健やかに保つためには、適度な気分転換も大切ですよね。「たまには友達とパッと遊びに行きたいな」「思いっきり歌ってストレス発散したい!」そう考える妊婦さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな時、「カラオケに行っても大丈夫かな?」「お腹の赤ちゃんに負担がかからないかな?」と気になる方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、妊婦さんがカラオケに行く際の気になる点についてお話ししたいと思います。
歌うこと自体が、お腹に直接的な負担になる?
まず、一番気になる「歌うこと自体がお腹に負担をかけないか」という点ですが、医学的に、お腹の赤ちゃんが歌うこと自体で直接的に大きな悪影響を受けるという明確な根拠は確立されていません。
普段通りにお腹に力を入れて歌う程度であれば、それが直接的な原因でお腹の赤ちゃんに悪い影響が出る、ということは基本的には考えにくいと言われています。
ただし、妊娠週数が進んでお腹が大きくなってくると、無理に腹圧をかけすぎたり、長時間無理な体勢で歌ったりすると、ママ自身が苦しく感じたり、お腹が張ったりすることはあるかもしれません。その場合は、すぐに休憩するなど無理をしないことが大切です。
カラオケ、それ以外に気になる点と注意点
歌うこと自体がお腹に直接的な大きな負担になる可能性は低いとはいえ、カラオケボックスという空間ならではの注意点がいくつかあります。
- 長時間の同じ体勢: カラオケ中は、長時間座りっぱなしになったり、マイクを持って立ちっぱなしになったりすることがあります。同じ体勢が続くと、足がむくんだり、腰に負担がかかったりする可能性があります。
- 室内の空気: カラオケボックスは密閉された空間になりがちです。換気が不十分な場合、空気が乾燥していたり、前の利用者の影響でウイルスのリスクがあったり、喫煙可能な部屋ではタバコの煙が気になったりすることもあります。(現在はほとんどが禁煙ですが、念のため確認しましょう。)
- 大きな音量: 大音量が胎児の聴覚に影響を与えるかについては様々な議論がありますが、お腹の赤ちゃんは外の音をある程度聞いています。過度な大音量は避け、心地よいと感じる音量で楽しむのが無難でしょう。
- 感染症のリスク: 密閉された空間に複数人が集まるため、風邪やインフルエンザなどの感染症をもらいやすいリスクがゼロではありません。
- 体の疲れ: 長時間歌ったり、夜遅くまで過ごしたりすると、妊娠中の体に負担がかかることがあります。
妊婦さんがカラオケを安全に楽しむためのポイント
これらの注意点を踏まえて、妊婦さんがカラオケを安全に楽しむためのポイントをご紹介します。
- 何よりも体調が良い時に!: これが一番大切です。体調が優れない日や、少しでも不安がある時は、無理せず控える勇気を持ちましょう。
- かかりつけ医に相談を: 妊娠経過は人それぞれです。切迫早産など、安静が必要な場合はカラオケも控えた方が良いかもしれません。事前にかかりつけの医師に相談し、許可を得るのが最も安心です。
- 無理せず短時間で: 長時間の利用は避け、2時間など、疲れる前に切り上げるようにしましょう。
- 座ってゆったり歌う: 立って歌うより、椅子に座ってリラックスした姿勢で歌う方が体への負担が少ないです。
- 腹圧をかけすぎないように意識する: お腹が大きくなってきたら、お腹に力を入れすぎないように、無理のない範囲で歌いましょう。
- 部屋の換気を意識する: 可能であれば、換気機能を使う、定期的にドアを開けるなどして、空気を入れ替えましょう。加湿器の利用や、こまめな水分補給で喉やお肌の乾燥対策も忘れずに。
- 音量に注意する: 音量調節機能を使って、心地よく聞こえる範囲の音量で楽しみましょう。お腹の赤ちゃんへの影響も考慮し、過度な大音量は避けるのがおすすめです。
- こまめな水分補給: 歌うと喉が乾きますし、乾燥対策のためにも、意識的に水分を摂りましょう。
- 禁煙ルームを選ぶ: もし同行者に喫煙者がいても、必ず禁煙ルームを選びましょう。受動喫煙は赤ちゃんに悪影響を及ぼします。
- 信頼できる人と行く: 万が一、体調が変化した時に、すぐに助けてくれる家族や友人と一緒に行きましょう。
最後に
妊娠中のカラオケは、体調が安定していて、ご紹介した注意点に気を配れば、気分転換として楽しむことは可能です。歌うこと自体がお腹に直接的な大きな負担になる可能性は低いと考えられますが、無理は禁物です。
大切なのは、ご自身の体調と向き合い、安全を最優先すること。そして、一緒にいる人にも妊婦であることを伝え、理解と協力を得ることも大切です。
無理せず、楽しい時間を過ごして、マタニティライフを心地よく過ごしてくださいね!
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