赤ちゃんを授かってからの毎日は、喜びとともにちょっぴり不安も感じることがありますよね。特に、口にするものについては「これは大丈夫かな?」「あれは避けた方が良いかな?」と、いつも以上に慎重になる方が多いのではないでしょうか。
数ある飲み物の中でも、日本の家庭で昔から親しまれている「麦茶」は、妊婦さんにとって特におすすめしたい飲み物の一つです。単に「ノンカフェインだから」というだけでなく、麦茶には妊婦さんに嬉しいポイントがたくさんあるんです。今回は、麦茶が妊婦さんにおすすめの理由を詳しくご紹介します。
理由その1:妊婦さんが一番安心できる「ノンカフェイン」!
妊娠中にカフェインを摂りすぎると、お母さんの体を通して赤ちゃんにカフェインが移行し、赤ちゃんの心拍数の増加や、将来的な発育に影響を与える可能性が指摘されています。日本の厚生労働省は明確な基準を示していませんが、海外では1日のカフェイン摂取量を200mg以下などに制限することを推奨している国が多くあります。
コーヒーや紅茶、緑茶(特に玉露など)には比較的多くのカフェインが含まれていますが、麦茶は文字通りカフェインが全く含まれていません。そのため、量を気にすることなく、時間帯を問わず、いつでも好きな時に安心して飲むことができます。これは、カフェインを控えたい妊婦さんにとって、最も嬉しいメリットと言えるでしょう。
理由その2:妊娠中に大切な「鉄分」の吸収を妨げない!
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに酸素や栄養を送るために、お母さんの体に必要な血液量が増加します。それに伴い、血液を作るために必要な鉄分もより多く必要になりますが、食事だけでは十分に摂りきれず、貧血になりやすい妊婦さんは少なくありません。
緑茶や紅茶には「タンニン」という成分が含まれており、このタンニンは鉄分の吸収を妨げる性質があると言われています。そのため、鉄分を多く含む食事と一緒に緑茶や紅茶を大量に飲むことは、貧血気味の妊婦さんにはあまりおすすめできません。
その点、麦茶はタンニンがほとんど含まれていません。そのため、鉄分豊富な食事をした後でも、安心して麦茶を飲むことができます。これは、妊娠中の貧血予防を心がけたい妊婦さんにとって、見逃せない嬉しいポイントです。
理由その3:ミネラル補給とむくみ対策にも?
麦茶には、カリウムやリンなどのミネラルが含まれています。特にカリウムには、体内の余分なナトリウム(塩分)の排出を助ける働きがあると言われています。
妊娠中は体の水分量が増加したり、塩分の摂りすぎなどが原因でむくみやすくなることがあります。麦茶に含まれるカリウムが、むくみの軽減に繋がる可能性も期待されています(ただし、効果を保証するものではありません)。水分補給と同時にミネラルも補えるのは一石二鳥ですね。
理由その4:日本の伝統的な安心感と飲みやすさ
麦茶は、古くから日本の家庭で日常的に飲まれてきたお茶です。赤ちゃんにも安心して飲ませられる飲み物として知られており、その伝統的な安心感は、妊娠中のデリケートな時期にも心理的な支えとなります。
また、麦を焙煎して作られる麦茶は、香ばしく、クセのないすっきりとした味わいです。つわりで味覚や嗅覚が敏感になっている時期でも、比較的飲みやすいと感じる妊婦さんが多いようです。温かくても冷たくても美味しく、夏場の暑い時期はもちろん、一年を通して美味しく水分補給ができます。
毎日の水分補給に麦茶を取り入れよう
妊娠中は、お母さんの体の健康維持や、お腹の赤ちゃんに十分な水分や栄養を届けるために、十分な水分補給が非常に重要です。水分不足は、便秘や膀胱炎、さらには切迫早産に繋がるリスクを高める可能性もあります。
水だけでは飽きてしまうという方も、麦茶を日々の水分補給の選択肢に加えることで、美味しく、そして楽しく水分補給を続けることができるでしょう。
麦茶は、麦から自分で煮出すこともできますし、手軽なティーバッグやペットボトルなど、様々な方法で手に入れることができます。ご自身のライフスタイルに合わせて、取り入れやすい方法を選んでみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
麦茶は単に「ノンカフェイン」というだけでなく、鉄分吸収を妨げない、ミネラルを含む、そして昔からの安心感と飲みやすさなど、妊婦さんにとって多くのメリットがある優れた飲み物です。
妊娠中の飲み物選びに迷ったときは、ぜひ日本の伝統的な健康茶である麦茶を思い出してみてください。日々の水分補給に麦茶を上手に取り入れて、心身ともに健やかなマタニティライフを送ってくださいね。
もし体調に不安な点がある場合や、特定の飲み物について疑問がある場合は、いつでもかかりつけの医師や助産師さんに相談してください。